
石井康二会長 新年のごあいさつ
- 計量器コンサルタント協会
会員の皆様へ - 2025年巳年の新年を迎え心よりお慶びを申し上げます。
ご承知のよう に巳年は十二支の6番目で蛇を表しており一般的にはネガティブなイメー ジがありますが、古来より豊穣や金運を司る神様として祀られる神聖な 生き物として認識されてきました。たくましい生命力があり、脱皮をするた びに表面の傷が治癒していくことから、医療、治療、再生のシンボルとも されています。
また、今年は60年振りに乙巳(きのとみ)にあたり前述の 言い伝えに加え「努力を重ね、物事を安定させていく」と言う意味合いを 持つ年とされています。60年前の1965年は日本で初めての東京オリン ピックを成功裏に終えた翌年で夢の超特急と呼ばれた東海道新幹線の 開通等、まさに高度成長期の真っただ中にありました。私は小学生でしたが、大空に描かれた五輪マークや自宅の近くを通過する新幹線を何度も見にいったことを今でも覚えています。当時は計量計測に全くと言っていいほど関心はありませんでしたが、今になって思えばあらゆる物づくりや産業の現場では正しい計量計測や正確なデータの記録が行われていたことに改めて 感心をする次第です。
計量計測はややもすると当たり前と思われがちですが、当たり前の中にそこに 携わる人々の弛まぬ努力と適正計量にかける強い思いがあるのです。不変的で正確無比を貫く計量 は「努力を重ね、物事を安定させていく」と言う教えを体現しているかのような気がします。

- さて、昨年4月1日より新たに使用する自動捕捉式はかりの使用の制限が開始されました。
取引また は証明に使用する自動捕捉式はかりは、検定に合格して検定証印が付与され初めて使用することが 出来ます。そして有効期限は一般的な事業所は2年、適正計量管理事業所は6年となっています。もし総 不合格となれば再検定となり合格するまで使用することは出来ません。
既使用の自動捕捉式はかりに ついては、2027年3月末までに検定を受検する必要があります。対象となる既使用品は全国に約4万 台存在すると推定されており、2026年度中に(特に遅くなればなるほど)各指定検定機関に対して検定 依頼が集中することが予想されております。
最悪の場合、期日までに受検が出来ない恐れがあるので す。自動捕捉式はかりを使用する事業所に対しては、出来る限り早期(2025年)での受検をお勧めしま す。また、事前に検定の対象となるか否かの確認も重要です。
自動捕捉式はかりのうち、ひょう量が5 kgを超える物や取引又は証明に使用しない器物は対象外となります。経産省では、取引または証明 に該当しない事例として以下の3項目を挙げています。
①商品の製造工程管理に係る計量その他内部的な行為であって、業務上その結果が他人に表明 されない計量
②社内におけるデータ蓄積を目的として行われる計量
③商品等の取引に用いる際に行われる計量の前段階に目安として行う計量
この3事例で使用する自動はかりは検定の対象外となり受検の必要はありません。また、事業所に よっては製造ライン上に複数台の自動はかりを使用するケースもあるかと思います。
どの行程で取引または証明に使用するかで検定対象が決まりますので注意が必要です。お客様に 正しい情報を伝え混乱を避けるようにしましょう。経済産業省の計量行政室HP(計量制度見直し)に 最新情報や関連資料等がアップされておりますので参考にしてください。
最後に、当協会のホームページを久しぶりに刷新しました。従来のコンテンツに加えて最新情報を 随時更新して参りますのでご期待ください。2025年が皆様にとって輝かしく素晴らしい 年となることを祈念し年頭のご挨拶と致します。本年もよろしくお願い申し上げます。
会長 石井康二
(一社)計量器コンサルタント協会ホームーページ URL: https://keiconkyo.org

「計量記念日のつどい」を開催・受賞者発表
- (一社)東京都計量協会主催の「計量記念日のつどい」が2024年11月8日(金)にホテルグランドヒル 市ヶ谷で開催された。各受賞者は次のとおり。
■東京都生活文化スポーツ局 局長感謝状
・井上 幸輝 様 ((株)タニタ)
・北本 文武 様 ((株)東亜計器製作所)
・佐々木 康雄 様 ((株)新興度量衡製作所)
・清水 健富 様 ((一社)東京都計量協会)
■(一社)東京都計量協会
(1)【感謝状】
・長野 暢夫 様 (東京計量士会)
(2)【会長賞】
・久松 幸一 様 ((株)久松計量器製作所)
・岩瀬 広和 様 ((一社)東京都計量協会)
・藁科 真里子 様 ((一財)日本品質保証機構)
(3)計量管理強調月間「標語」入選表彰
【最優秀賞】
「変わる世界と変わらぬ基本 未来を支える確かな計量」
・ 佐藤 桂子 様 ((株)三越伊勢丹)
「計量計測全ての基本 正しく量って 計量管理」
・惠田 豊 様 ((株)高島屋)
【佳作】
「正しい手順で正しく軽量 みんなで築こう確かな計量」
・原田 拓也 様 (森永乳業(株))
「暮らしを支える 一目盛 安心安全 確かな計量」
・山﨑 愼司 様 (日東富士製粉(株))
最優秀作品2点は標語短冊として印刷され、都計協の会員
事業所に配布されている。
(4)職員永年勤続表彰
勤続20年 清水 健富 様、高橋 正樹 様
勤続10年 齋藤 尚貴 様、竹内 辰也 様
その他に今年度の計量関係の表彰された方は次のとおり。
■経済産業省イノベーション・環境局局長表彰
山本 浩之 様 (全国自動はかり検定株式会社)
■東京都功労者表彰
八木 佑幸 様 (新日本度量衡器(株))
■関東甲信越計量団体連絡協議会 感謝状
石井 康二 様 ((一社)計量器コンサルタント協会)
小林 悌二 様 (東京計量士会)


「令和6年度第1回技術研修会」を開催
- 寺岡製工東京ショールームにて
- 次にタクシーで2か所目となる(株)寺岡精工大崎ビル東京 ショールームへ移動。こちらでは最新のペットボトル減容回 収機の説明と実機によるデモが行われ循環型社会貢献製 品に目を奪われた。
最後は大崎駅近くのYEBISU BARにて冷たいビールで乾 杯し、参加者の皆さんで懇親を深めた。今回の研修見学会 では、循環型社会と環境問題を考え、ごみの減量化を推進 する行政やメーカーに習い、私たちも深く考える必要が有る ことに気付かされた

「第3回関東甲信越計量大会」を成田市で開催
- 2024年10月24日 関東甲信越計量団体連絡協議会 (関ブロ)議事録
- 関東甲信越計量団体連絡協議会(以下関ブロ)は、2024年10月24日(木)に第3回関東甲信越計量 大会を千葉県の当番で成田市のアートホテル成田で開催した。
第1部で協議会が開会され、小川弘関ブロ会長と開催当番県の瀬口力也千葉県計量協会会長が主催者挨拶をした。
来賓を代表して仁科孝幸経済産業省イノベーション・環境局計量行政室長、島岡一 博産業技術総合研究所計量標準普及センター計量研修センター長、室田秀明千葉県商工労働部次 長、小泉一成成田市市長の4名が挨拶をした。その後に来賓紹介、議長選出、議事録署名人選出が あり、堀井茂東京都計量協会専務理事が関ブロ事務局長として会務・会計報告及び監査報告をした。
千葉県計量協会から2つの提案議題が出された。
①1つ目の提案議題は「一般計量士育成の取り組み について(情報交換)」としては、
瀬口力也会長が代表取締役社長を担う恵藤計器株式会社での計量 士育成の取り組みを発表した。瀬口力也社長が同社に入社した当時は正社員に一般計量士(以下計 量士)はおらず、高齢の契約社員と社外の計量士に依存していたが、現在は5名の社員計量士がいる 瀬口力也社長が社員に計量士の必要性を説明して意識改革を行い、昨年まで4年連続で6名が国家 試験を受けるようになった経緯を話した。計量士の育成はどの地域でも大きな課題となっている。
②続けて2つ目の提案議題は「自動捕捉式はかりの検定に係わる計量士や事業所の活動及び対応に ついて(情報交換)」として、
ヤマサ醤油(株)の廣田怜計量士による「自動はかり検定制度に対するヤマ サ醤油の取り組み」を発表した。事業所や計量士の活動および対応に係わる各種の問題点等を相互 共有、情報交換することにより法改正による当該自動はかりの使用に係わる適正且つ円滑な遂行実 施の確保の一助を図るため、参考までに紹介された。
次に令和5年度運営委員会活動報告を運営委員会委員長の金井一榮埼玉県計量協会会長が行い 仁科孝幸計量行政室長から講評をいただいて、次回開催県挨 拶を大平岳男新潟県計量協会会長が行い、本年10月23日~ 24日に新潟市のANAクラウンプラザホテル新潟で開催すること が発表され、協議会は閉会となった。
第2部で感謝状及び記念品の贈呈が挙行された。
第3部で記念講演が行われた(右写真)。演題は「伊能忠敬の 測量術」。講師は石井秀和伊能忠敬記念館学芸員。
第4部で懇親会が行われ、余興で三味線と太鼓の演奏があり、 盛大に終了した。

「都民計量のひろば2024」を開催
- 2024年11月1日 計量記念日 都民計量ひろば2024年
- 都民計量のひろば実行委員会は2024年11月1日(金)の計量記念日に新宿駅西口イベントコーナー で「都民計量のひろば2024」を開催。
メインテーマは「くらしと計量」とし、今年のサブテーマは「くらしと 計量~来て見てふれてたしかめよう!はかることの大切さ」 となった。当協会が担当している「健康と計量コーナー」には 200名弱の測定希望者があり、会場全体としては300名以上の来場者があって大盛況だった。
今年の「都民計量のひろば2025」は度量衡法取締条例の公布及びメートル条約成立から150年の節目の年となるため 場所を東京都計量検定所(江東区新砂)に移して開催する。 土曜開催のため小中学生を対象とした企画を検討している。

「第20回計コン協懇親ゴルフ大会」を茨城県稲敷市で開催 (次回は本年5月頃開催の予定)
当協会は2024年11月29日(金)に茨城県稲敷市にある土浦カントリー倶楽部において晴天の中、 懇親ゴルフ会を開催した。 参加者は当協会会員4名のほか、都計協小川会長を始めメーカーの常 連を含め2組8名が参加した。日程が月末ということで参加者は少なかったが、皆さんとても楽しくラ ウンドされていた。 優勝はワーク衡業の塚越政行さん。幹事を務めながらの優勝だった。
次回(第 21回)は本年5月頃開催の予定。



計量一口コラム「特定商品」
- 私たち計量人が知ってるつもりが? 「特定商品」
- 私たち計量人が知ってるつもりが?そんな用語を披露する一口コラムです。
計量法は計量販売されることの多い消費生活関連商品であって、消費者保護の観点から適正計 量の規制を課すことが適当なもの29品種を「特定商品」として定めています。特定商品の内容量を示 して販売する場合は、量目公差(許容される誤差)を超えないように計量しなければなりません。計量 法では、内容量が表示量より少ない場合についてのみ規定されています。また、特定商品のうち政令 で定めるもの(精米及び精麦、米粉、小麦粉及びその他の紛類、食肉、など)を密封包装して販売する 場合には、その内容量を表記するとともにその表記した者の氏名や住所を併せて表記しなければなり ません。
量目公差は表記されている内容量よりも実際の内容量が多い場合の規定はありませんが、国のガ イドラインが決められています。食品の製造・販売を行う企業では、消費者保護の観点から商品の内 容量を量る計量器は特定計量器を使わないといけないという規制がありますが、商品になる前段階で の材料や調味料を量るなどの製造工程で使用される計量器には規制がありません。
しかし、商品の味や品質を一定にするために常に正しい計量をすることは不可欠であり、過剰に原材料を仕入れてし まうと使用期限切れで使用できなくなったり、商品を過剰に生産してしまうと廃棄することになって企業の減収に繋がるため、規制がないからと言って軽視してはいけません。
現在では原材料の入出庫量の管理や、誰が配合しても同じ商品が出来るように原材料や調味料の 配合量を指示してくれる計量システムもあります。




